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面白いのはどれ?ギリシャ神話の有名な話と神々を徹底解説

面白いのはどれ?ギリシャ神話の有名な話と神々を徹底解説

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ゲームやアニメに登場するキャラクターの名前や武器を見て、「これって、もしかして神話が元ネタ?」と感じたことはありませんか?

特にギリシャ神話は、現代エンタメに数えきれないほどのインスピレーションを与え続けている、まさに「物語の巨大なサーバー」みたいな存在なんです。

しかし、いざギリシャ神話の世界にダイブしようとしても、「何から読めばいいの?」「登場人物が多すぎて、相関図が複雑すぎ!」と、そのあまりの壮大さに足踏みしちゃう気持ち、よーく分かります。

ご安心ください。

この記事では、そんなあなたのための「ギリシャ神話スターターパック」をご用意しました。

物語のメインキャストである有名な神々を、推しが見つかるかもしれない(?)ランキング形式で紹介し、英雄たちの激アツな活躍が凝縮されたクエストのあらすじ、神々の意外な一面が垣間見える面白いエピソード、

そして時には背筋が凍るようなホラーな話まで、この世界の全体像をざっくりと掴めるように、あなたの冒険のパートナーとして丁寧にナビゲートしていきます。

この記事を読み終える頃には、ちょっと取っつきにくいと思っていた神話が、あなたのお気に入りの作品を何倍も深く味わえる、最高の「知的なスパイス」に変わっているはずです。

記事のポイント
  • 物語の主役となる有名な神々とその関係性
  • トロイア戦争など代表的な物語の大まかな流れ
  • 英雄や怪物にまつわる面白いエピソードや怖い話
  • 現代の作品に繋がる神話の魅力的な「元ネタ」

目次

ギリシャ神話の有名な話【神々と怪物】

ギリシャ神話の有名な話【神々と怪物】
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まずはこの世界の基本的なルールと、物語を動かす超個性的な神々やモンスターたちから見ていきましょう。

ざっくり解説!ギリシャ神話の世界観

ざっくり解説!ギリシャ神話の世界観
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そもそもギリシャ神話とは、古代ギリシャの人々によって語り継がれてきた、神々、英雄、そして多種多様なモンスターたちが織りなす、とんでもなく壮大な物語群のことなんです。

これって、単なるおとぎ話じゃないんですよ。

当時の人々が、雷や季節の移り変わりといった自然現象を「なるほど、そういうことか!」と納得したり、社会のルールや道徳観を共有したりするための、超重要なシステムだったというワケですね。

この神話のめちゃくちゃ面白い特徴が、聖書みたいな唯一絶対の「公式設定資料集」が存在しないってことなんです。

同じ神や物語でも、時代や地域、語り部である詩人(ホメロスやヘシオドスといった有名どころですね)によって、設定や展開がビミョーに違う「解釈違い」ならぬ「異伝」が、山ほど存在するんですよ。

このユルさというか、多様性こそが、ギリシャ神話の世界に底なしの沼のような奥深さと魅力を与えている最大の要因だと、僕は思っています。

物語は大きく3つのカテゴリーに分けられます。

1つ目は、世界の始まりや神々の家系図を語る「神々の物語」。

2つ目は、神と人間のハイブリッドである英雄たちが、チート級の試練に挑む「英雄の物語」。

そして3つ目が、恐ろしくもどこか魅力的な「怪物の物語」。

これらが複雑に絡み合って、愛と裏切り、勇気と悲劇に満ちた、壮大な一大叙事詩を紡ぎ出しているんですね。

そして現代でも、その物語の「原型」はまったく色褪せることがありません!

文学や美術はもちろん、我々が愛してやまないゲーム、アニメ、マンガといったポップカルチャーに至るまで、あらゆる創作のインスピレーションの源泉となり、新たな解釈という名の「アップデート」を繰り返しながら、今も生き続けているんです。

物語の中心となる有名な神たち

物語の中心となる有名な神たち
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ギリシャ神話の世界を理解する上で絶対に欠かせないのが、神々の拠点、最高峰オリュンポス山の山頂に住まうとされる「オリュンポス十二神」です。

彼らこそが神々社会のメインプレイヤーであり、我々人間界のあらゆる出来事に、めちゃくちゃ干渉してきます。

ただし、先ほども言った通り、ギリシャ神話には「公式設定」がないので、この「十二神」のメンバーも伝承によって微妙に違ったりします。

一番有名なのが、家庭の守り神「ヘスティア」と、酒と狂乱の神「ディオニュソス」が入れ替わるパターンです。

まさにレギュラー争いです。

それから、冥界という別ワールドの王である「ハデス」は、オリュンポスには住んでいないので通常は十二神にはカウントされませんが、その絶大な知名度と重要性から、もう「別格のメインキャラ」として扱われています。

ここでは、最もメジャーとされる主要な神々を、その役割や象徴とセットでご紹介します。

この神々のキャラと関係性を掴むことが、複雑な物語を読み解く最初の鍵になるんです。

僕が最初に“神々の相関”を一気に掴むときに使ったのが、この図解本。

系譜・象徴・主要エピソードが一冊で地図化されていて、記事で挙げた十二神や英雄の位置関係が一目で分かります。

※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。

神名(ギリシャ名)ローマ名主な役割・神格象徴的な持ち物・聖獣
ゼウスユピテル天空と雷を司る最高神、神々の王雷霆(ケラウノス)、鷲
ヘラユーノー結婚と家庭の守護女神、神々の女王孔雀、ザクロ
ポセイドンネプトゥヌス海、地震、馬を司る神三叉の槍(トライデント)
デーメーテールケレス農耕と穀物の女神麦の穂、松明
アテナミネルウァ知恵、戦略、工芸の女神兜、アイギスの盾、フクロウ
アポロンアポロ太陽、音楽、予言、医術の神竪琴、弓矢、月桂樹
アルテミスディアナ狩猟、純潔、月の女神弓矢、鹿
アレスマルス戦争と破壊を司る軍神槍、兜
アフロディテウェヌス愛と美、性を司る女神イルカ、鳩、バラ
ヘパイストスウルカヌス炎と鍛冶の神鎚、金床
ヘルメスメルクリウス伝令、商業、旅人、盗賊の神有翼のサンダル、カドゥケウスの杖
ヘスティアウェスタ炉、家庭生活の守護女神炉、ヴェール
ディオニュソスバッカスぶどう酒、豊穣、狂乱の神葡萄、テュルソスの杖、豹
ハデスプルートー冥界を支配する王ケルベロス、豊穣の角

見てください、このキャラの濃さ!

これらの神々は、それぞれが独自の性格と「持ちネタ」ともいえる物語を持っていて、時には共闘し、時にはガチで対立しながら、神話の世界をダイナミックに動かしていくというワケです。

独断と偏見で選ぶ! 神々の人気ランキング

独断と偏見で選ぶ! 神々の人気ランキング
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ギリシャ神話に登場する数多くの神々の中で、特に我々現代人にとって馴染み深く、物語の中でも「美味しいポジション」にいるのは一体誰なんでしょうか?

ここでは、知名度や物語での活躍っぷり、そして現代のポップカルチャーへの影響度などを総合的に判断して、僕の独断と偏見で選んだ人気ランキング形式で発表します!

さあ、あなたの「推し神」はランクインしているでしょうか?

第1位:ゼウス

やっぱり最高神ゼウスは外せませんよね!

全宇宙を支配するラスボス級のパワーと権威を持ちながら、中身はとんでもなく人間臭いという、このギャップ!

美女を見れば種族お構いなしでアプローチをかけまくり、正妻ヘラの嫉妬ゲージを常にMAXにする姿は、多くの物語で最強のトラブルメーカーとして描かれています。

この「全能神なのに欠点だらけ」というギャップこそが、彼の最大の魅力だと言えるでしょう。

第2位:アテナ

知恵と戦略を司る女神アテナは、英雄たちの超頼れるサポーターとして、数多くの物語に登場します。

父ゼウスの頭から完全武装で生まれるっていう、とんでもない「俺TUEEE」系の出自を持ち、常に冷静沈着かつフェアな判断力で秩序をもたらす、まさにクールビューティーです。

ゲームなんかだと、パーティを導く賢者ポジションや、強力な助っ人キャラとして描かれることが多くて、その知的なイメージが人気の秘訣ですよね。

第3位:アポロン

太陽、音楽、予言などなど、多彩なスキルを持つ超ハイスペックな神です。

光明神としてのキラッキラのイメージがある一方で、プライドが高すぎて悲劇のフラグを立てちゃうことも…。

竪琴を奏でる優雅な姿と、恐ろしい疫病(デバフ効果)をもたらす弓矢を持つという二面性が、彼のキャラクターに深みを与えているんですよ。

第4位:ハデス

オリュンポスのレギュラーメンバーではないものの、冥界の王として絶大な存在感を放つハデス!

「死」を司るため、どうしてもダークで怖いイメージが先行しがちですが、本来は自分の領地をきっちり管理する、公正な統治者なんです。

妻ペルセポネを一途に愛する姿なんかも描かれていて、後世の創作ではクールでミステリアスなキャラとして描かれることが多く、独自の人気を確立していますよね。

ギャップ萌えってやつでしょうか。

第5位:アフロディテ

愛と美を司る女神アフロディテは、その美貌で、神も人間も問答無用で魅了します。

彼女の存在そのものが「魅了」のデバフを振りまき、あのトロイア戦争の遠因になるなど、物語を根底からひっくり返すほどのキーパーソンになることも少なくありません。

まさに「美」の権化として、現代でも多くのクリエイターにインスピレーションを与え続けているんです。

いやー、どうです?

これらの神々が、それぞれの思惑で動き回るからこそ、ギリシャ神話の物語は、より複雑でドラマティックになっていくんですよ!

元ネタを“体感”するならコレ。

神VS人類の13番勝負という構図に、ギリシャ神話のスター(ゼウス/ポセイドン/ヘラクレス etc.)が続々参戦!

Kindleだから、平日夜の“1話だけ”も続けやすい。

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終末のワルキューレ

神々の人間らしい面白いエピソード

神々の人間らしい面白いエピソード
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全知全能で荘厳なイメージのギリシャの神々ですが、その物語を深く掘っていくと、驚くほど人間臭くて、思わず「なんだソレ!」とツッコミたくなるような面白いエピソードが満載なんです。

彼らの神としての威厳からは想像もつかない、ちょっと「残念」な一面こそが、神話をグッと身近に感じさせてくれる最高の魅力なんですよね。

その筆頭は、やっぱり最高神ゼウスの浮気癖でしょう。

彼はターゲットを見つけると、神、人間、精霊だろうがお構いなし!

あらゆる手を使って口説きにかかります。

その際、正体を隠すためにいろんなものに変身するのがもはやお約束のパターン。

白鳥になってレダに近づいたり、金の雨に化けてダナエの部屋に忍び込んだりと、その攻略テクニックは非常に多彩です(笑)。

でも、そのたびに待っているのが、正妻ヘラの猛烈な嫉妬と壮絶な復讐劇!

天界はしょっちゅう夫婦喧嘩で大騒ぎになるんです。

この神々の王とは思えないやらかしっぷりが、多くの喜劇や悲劇の始まりの合図になってるんですねぇ。

また、鍛冶の神ヘパイストスにまつわるエピソードも、めちゃくちゃ面白いですよ。

彼は神々の中で唯一、ルックスに恵まれなかったとされていて、妻である美の女神アフロディテが、脳筋イケメンの軍神アレスと不倫していることを知ってしまうんです。

これに激怒した彼は、自慢の鍛冶スキルをフル活用して、誰にも見破れないほど細くて強靭な、まさにチート性能の魔法の網を作成!

二人が密会しているベッドに罠を仕掛けて、見事に二人を捕縛するんですよ。

そして、身動きが取れず裸で絡み合った二人の姿を、他のオリュンポスの神々の前に晒して、大笑いものにしてやりました。

このエピソードからは、彼の職人としてのプライドと、受けた屈辱は倍返しだ!という執念深い一面がビシビシ伝わってきますよね。

これらのエピソードって、神々が単なる超越的な存在じゃなくて、我々人間と同じように恋もすれば、嫉妬もするし、ブチ切れたり、時にはセコい手も使う…そんな感情豊かな存在であることを示していると思いませんか?

この人間臭さこそが、二千年以上の時を超えて人々を惹きつけてやまない、ギリシャ神話のエモさの核心なのかもしれません。

メデューサなど怪物たちの怖い話

メデューサなど怪物たちの怖い話
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ギリシャ神話の魅力は、キラキラした神々や英雄たちの物語だけじゃないんです。

人々の想像力をかき立て、恐怖させる、キャラ立ちしまくりのモンスターたちの存在もまた、物語に深みとスリルを与えているんですよ。

彼らの物語は、単なる「モンスターを倒しました」っていうクエストログではなくて、そこには教訓や世界の理(ことわり)が含まれている、ちょっと背筋がゾクッとする怖い話として語り継がれてきたんです。

その代表格といえば、ゴルゴン三姉妹の末っ子、メデューサですよね!

彼女の髪は無数の毒蛇でできていて、その顔を直視した者は誰であろうと石化してしまうという、あまりにも凶悪なデバフ能力を持っていました。

でも、元々は超絶美少女だったのが、女神アテナの神殿で海神ポセイドンとイチャついたせいでアテナの怒りを買い、あの醜い怪物の姿に変えられてしまった…という悲しい過去があるんです。

英雄ペルセウスは、アテナから授かった鏡のように磨かれた盾という「攻略アイテム」を使って、メデューサの姿をそこに映し、決して直視することなくその首を切り落とすことに成功します。

しかし、メデューサの恐怖は死んでも終わらないのがヤバいところ!

切り離された首は石化の能力を失っておらず、ペルセウスはこれを「最強装備」として使いこなし、後の冒険で敵を次々と石化させていくんです。

牛の頭と人間の体を持つ怪物ミノタウロスも、恐怖の象徴として超有名ですよね。

クレタ島のミノス王の奥さんパシパエが、神の呪いによって聖なる雄牛との間に生んでしまった子なんです。

なんとも業が深い話で…。

王は名工ダイダロスに命じて、一度入ったら二度と出られない脱出不可能ダンジョン「ラビュリントス」を建造させ、そこにミノタウロスを閉じ込めたんです。

そして、アテナイから毎年少年少女を7人ずつ生贄として迷宮に送り、ミノタウロスに喰わせていたという、とんでもなく胸糞悪い話です。

閉ざされた迷宮の中で、いつエンカウントするか分からないという状況は、心理的な恐怖を極限まで高めますよね。

ホラーゲームさながらです!

この悲劇は、英雄テセウスがミノタウロスを討伐し、王女アリアドネの助け(キーアイテムの糸玉ですね!)で迷宮から生還するまで続いたのでした。

これらのモンスターたちの物語は、神々の怒りや人間の業(ごう)が生み出した悲劇として描かれていて、その背景を知ることで、単に「怖い!」だけじゃなく、物語の奥深さを感じ取ることができるんですよ。


ギリシャ神話の有名な話【英雄と物語】

ギリシャ神話の有名な話【英雄と物語】
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ここからは、神話の世界で大暴れする英雄たちの物語と、壮大な戦争のあらすじをご紹介します!

ヘラクレス12の功業のあらすじ

ヘラクレス12の功業のあらすじ
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ギリシャ神話最強の英雄といえば、誰もがその名を挙げるであろうヘラクレス。

最高神ゼウスと人間の女性アルクメネの間に生まれた、いわば神の血を引く半神(デミゴッド)!

生まれながらに怪力を持ちますが、その出自ゆえにゼウスの妻ヘラから凄まじい憎悪を向けられ、とんでもなく数奇な運命を辿ることになります。

彼の最も有名なクエストが、女神ヘラの呪い(デバフ)によって狂気に陥り、自分の妻子を殺めてしまった…その罪を償うために課せられた「十二の功業」なんです。

これ、最初は十の功業だったんですが、二つの功業が「パーティーメンバーの助けを借りた」「クリア報酬を要求した」なんて理由でノーカウントにされちゃって(笑)。

結果、二つが追加されて合計十二になったという、なかなかに理不尽な話です。

これらの功業は、まさに無理ゲーレベルの試練ばかりです。

  1. ネメアの獅子退治: 物理攻撃が効かない獅子を、まさかの素手で絞め殺す脳筋プレイ!
  2. レルネのヒュドラ退治: 切っても首が無限に再生する多頭の大蛇を、甥っ子の助けを借りて、傷口を火で焼くという攻略法で撃破!
  3. ケリュネイアの鹿の生捕り: アルテミスの聖なる鹿を、一年がかりで追い詰めて生け捕りにする持久戦。
  4. エリュマントスの猪の生捕り: 巨大な猪を生け捕りにする力業。
  5. アウゲイアスの家畜小屋掃除: 三十年放置された膨大な家畜小屋を、川の流れを変えるという発想の転換で一日で清掃。
  6. ステュムパロスの鳥退治: 全身凶器の人食い怪鳥の群れを、アテナから授かった音響兵器で追い払い、弓で撃ち落とす!
  7. クレタの牡牛の生捕り: クレタ島で暴れる凶暴な牡牛の捕獲ミッション。
  8. ディオメデスの人食い馬の生捕り: 人を喰らう馬たちを、その悪徳オーナーを食わせて鎮めるという荒業。
  9. アマゾンの女王ヒッポリュテの帯の入手: 女戦士アマゾンの女王の帯を、ヘラの妨害を乗り越えゲット。
  10. ゲリュオンの牛の略奪: 世界の果てに住む三体合体の巨人の牛の群れを強奪。
  11. ヘスペリデスの黄金の林檎の入手: 天空を支える巨人アトラスを出し抜いて、不死の竜が守るレアアイテムをゲット。
  12. 冥界の番犬ケルベロスの捕縛: ラスボス級の番犬ケルベロスを、まさかの武器なしで捕獲し、地上へ連行!

これらの功業を次々とクリアし、ヘラクレスはギリシャ全土にその名を轟かせ、神々に匹敵する偉大な英雄として称えられることになるのです。

悲劇の英雄オイディプスの物語

悲劇の英雄オイディプスの物語
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ギリシャ神話には、運命のあまりの過酷さや、人間の無力さを描いた胸糞展開の悲劇が数多くありますが、その中でもオイディプスの物語は、トップクラスに有名で、そして衝撃的な内容です。

テーバイの王家に生まれたオイディプスは、「父を殺し、母と交わるだろう」という、とんでもない破滅フラグの神託を受けたため、生まれてすぐに捨てられます。

しかし、彼は死なずに隣国の王の子として育てられました。

成長した彼は、自分にかけられた恐ろしい神託を知り、運命から逃れるために国を離れます。

しかしその旅の途中、些細な争いから老人を殺害してしまいます。

彼こそが実の父ライオス王であるとは知らずに…。

その後テーバイに着いたオイディプスは、謎解きで人々を苦しめていた怪物スフィンクスに遭遇します。

「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足の生き物は何か」という問いに、彼は見事に「人間だ」と正解を叩き出し、スフィンクスを撃破!

国を救った英雄として迎えられた彼は、先王が亡くなって空席だった王座に就き、先王の妃、つまり実の母とも知らずにイオカステを妻に迎えてしまうんです。

ああ、運命の歯車が…!

やがて国に疫病が蔓延し、その原因が先王殺しの犯人が国内にいるためだと判明します。

名探偵のごとく犯人捜しを進めるオイディプスでしたが、皮肉なことに、捜査線の先にいたのは彼自身…。

神託の全てが、知らず知らずのうちにコンプリートされてしまっていたという、あまりにも残酷な真実に辿り着いてしまうのです。

真実を知った母であり妻のイオカステは自害し、絶望したオイディプスは自らの両目を突き、盲目となって国を追放されるのでした。

この物語は、どうやっても抗えない「運命」という名の強制イベントの恐ろしさを、現代の我々に強く、そして生々しく問いかけてくる、鳥肌モノのエピソードです。

イカロスの翼が教える悲しい教訓

イカロスの翼が教える悲しい教訓
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「イカロスの翼」の物語は、ギリシャ神話の中でもトップクラスに有名な教訓譚ですよね。

これは、自分の能力への過信や、若さゆえの無鉄砲さが、いかに悲しい結末を招くかを描いた物語です。

天才発明家ダイダロスとその息子イカロスは、王の命令で塔に幽閉されてしまいます。

そこでダイダロスは、鳥の羽根を蝋で固めた翼を作り、空からの脱出を計画します。

飛び立つ直前、父は息子に厳しく忠告しました。「イカロスよ、調子に乗って高く飛びすぎるな。太陽に近づけば、熱で翼の蝋が溶けるぞ。

かといって、ビビって低く飛びすぎてもダメだ。

海の湿気で翼が重くなって飛べなくなる。

いいか、絶対に俺から離れず、中間のルートを飛ぶんだ」と。

二人は無事に空へ舞い上がりました。

しかし、生まれて初めて空を飛ぶという、最高の体験にテンションがぶち上がったイカロスは、父の忠告なんてすっかり忘れてしまいます。

彼は、もっと高く、もっと速く飛べるはずだと、太陽に向かってぐんぐん上昇していきました。まさに死亡フラグ乱立!

結果は、父が恐れていた通りでした。

太陽の熱が翼の蝋を溶かし、羽根はバラバラに…。

イカロスは翼を失い、なすすべもなく真っ逆さまに海へ墜落して、その短い生涯を終えました。

息子の名を呼び続けた父の耳に返ってきたのは、静かな波の音だけでした。

この物語は、親の忠告を聞かない子供への戒めであると同時に、「何事もやりすぎは良くない」という、極端を避けてバランスを取ることの大切さを教える、超普遍的な寓話として、現代まで語り継がれているんです。

木馬の計略で知られるトロイア戦争

木馬の計略で知られるトロイア戦争
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トロイア戦争は、ギリシャ神話における最も大規模で壮絶な物語であり、多くの英雄叙事詩の舞台となりました。

十年にも及んだこの大戦争のエンディングを決定づけたのが、あのあまりにも有名な「トロイの木馬」という奇策です。

戦争の発端は、トロイアの王子がスパルタ王の妻である絶世の美女ヘレネを奪ったこと。

これにブチ切れたギリシャ連合軍が、大軍を率いてトロイアへ攻め込みます。

ギリシャ側にはアキレウスやオデュッセウス、トロイア側にはヘクトルといったスター選手が揃い、熱い戦いが繰り広げられました。

しかし、トロイアの城壁はまさに鉄壁の防御力!

十年経っても戦いは完全に膠着状態でした。

そこでギリシャ軍の策士、オデュッセウスが、とんでもない奇策を思いつきます。

ギリシャ軍は、巨大な木馬を一つ海岸に残して、全軍撤退したかのように見せかけました。

ギリシャ側のスパイが「この木馬を城内に入れると、御城にバフ効果がかかって難攻不落になりますよ」なんて嘘をついたこともあり、一部の慎重派が「絶対罠だって!」と警告するのもスルー。

トロイアの人々は「勝ったッ!」と歓声をあげて木馬を城内に引き入れ、勝利の宴に酔いしれるのでした。

見事なまでのフラグ建築…

その夜、人々が寝静まった頃、木馬の中に潜んでいたギリシャの精鋭たちが現れ、内側から城門をオープン!

待機していたギリシャ本軍が総攻撃を仕掛け、不意を突かれたトロイアは一夜にして陥落。

長きにわたる戦争は、この知略によってついに幕を閉じたのです。

ここ、面白いポイントなんですが、この一番有名な「木馬」のエピソードって、戦争のメインストーリーを描いた叙事詩『イーリアス』の本文中には、実は詳しく書かれてないんです。

主に、後日譚である『オデュッセイア』での回想シーンや、ローマの詩人ウェルギリウスの『アエネイス』といった、いわば「外伝」や「続編」によって、その詳細が後世に語り継がれることになったというワケなんです。

面白いですよね。

振り返ってはいけないオルフェウスの悲恋

振り返ってはいけないオルフェウスの悲恋
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ギリシャ神話には数多くの悲恋物語がありますが、中でも竪琴の名手オルフェウスの物語は、その切なさで人々の心を打ちます。

あと一歩のところで永遠の別れを迎えてしまうこの話は、「絶対に振り返ってはいけない」という、お約束の禁忌(タブー)がもたらす悲劇の代表例として知られています。

オルフェウスは、彼の奏でる竪琴の音色と歌声で、あらゆるものに強力な「魅了」のバフをかけるほどの、伝説的な音楽家でした。

彼は、愛する妻エウリュディケと幸せに暮らしていました。

しかし、ある日、最愛の妻エウリュディケが毒蛇に踵を噛まれ、あっけなく命を落としてしまうんです…。

悲しみに暮れたオルフェウスは、常識破りにも、妻を冥界から連れ戻すことを決意します。

彼は竪琴一本で冥界のダンジョンに乗り込み、その悲しみに満ちた美しい音色で、門番のカロンや番犬ケルベロスといったボスキャラを次々と眠らせ、難関を突破していきます。

ついに冥界の王ハデスの前で妻への愛を歌い上げ、その心を動かすことに成功します。

ハデスは、一つの条件付きでエウリュディケを地上に返すことを許可します。

その条件とは、「地上に出て、太陽の光を浴びるまで、絶対に後ろを歩く妻の方を振り返ってはならない」というもの。

もし一度でも振り返れば、妻は永遠に冥界へ引き戻されるという、まさに自分との戦いです。

オルフェウスは歓喜し、暗い冥界の道を引き返し始めます。

しかし、ダンジョンの出口が目前に迫った時、彼は急な不安に襲われます。

「本当に妻はついてきてるのか…?」「無事なのか…?」と。

そして、愛するがゆえに、あるいは一瞬の気の緩みから、彼はついにその禁忌を破り、振り返ってしまうのです!

ああ、ダメだ、そのフラグは…!

彼の目に映ったのは、悲しげな表情で闇の中へと吸い込まれていく妻の幻影…。

彼女はか細い声で「さようなら」と告げ、二度と戻ってはきませんでした。

この物語は、愛の深さが時として判断を狂わせ、取り返しのつかないミスを犯させてしまうという、あまりにも切なくてエモい、普遍的な悲劇を描いているんです。


まだまだ奥深いギリシャ神話の有名な話

さて、ここまでゲームやアニメの「元ネタ」としてもお馴染みの、ギリシャ神話の有名なエピソードや神々を巡る冒険にご案内してきましたが、いかがでしたか?

最後に、今回の冒険で明らかになった重要なポイントを振り返ってみましょう。

  • ギリシャ神話は単一の正典を持たず多様な異伝が存在する物語群
  • 神々は全能でありながら非常に人間臭い性格を持つ
  • 物語の中心はオリュンポス十二神と呼ばれる神々
  • 最高神ゼウスは偉大だが浮気性で多くの物語の火種となる
  • 知恵の女神アテナは多くの英雄を導く頼れる存在
  • 冥界の王ハデスは恐ろしいが公正な統治者としての一面も持つ
  • メデューサの石化能力は死後も首に残り武器として使われた
  • ミノタウロスは脱出不能の迷宮ラビュリントスに幽閉された
  • ヘラクレスは罪の償いのために十二の超人的な功業に挑んだ
  • オイディプスの物語は抗えない運命の悲劇を描いている
  • スフィンクスの謎解きはオイディプス神話の有名な一場面
  • イカロスの翼は過信と中庸を欠いたことへの教訓譚
  • トロイア戦争の決着は有名な木馬の計略によるもの
  • 木馬の詳細はホメロスの『イーリアス』には直接描かれていない
  • オルフェウスは「振り返ってはいけない」という禁を破り妻を失った

ここで紹介できたのは、広大で底なし沼のようなギリシャ神話の世界の、ほんの入口に過ぎません。

ですが、これらの基本的な物語やキャラの関係性を知るだけで、あなたがお気に入りのエンタメ作品に隠されたメッセージや、キャラクターの行動原理の背景にある「元ネタ」にピンとくる瞬間が、格段に増えるはずです!

ぜひ、この記事を「冒険の書」代わりにして、あなた自身の「神話リミックス」を見つける旅を続けてみてください。

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