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ゲームや漫画で「スサノオ」という名前に触れる機会は多いですよね。
しかし、彼が一体何の神様なのか、詳しく知っていますか?
日本の神話に登場するスサノオは、単なる荒々しい神というだけではありません。
姉である太陽神アマテラスとのガチ喧嘩や、巨大な怪物ヤマタノオロチとのヒーロー顔負けのバトルなど、その物語はめちゃくちゃドラマチックなんです。
作品によって描かれ方も違うので、その元ネタが気になっている方も多いでしょう。
実は、スサノオの神格は一つではなく、破壊的な嵐の神から、国土を守る英雄、さらには疫病を祓う神まで、時代と共に多様に変化してきました。
この記事では、神話での役割から信仰の歴史、そして現代のゲームや漫画で人気の理由まで、スサノオという神の多面的な姿を分かりやすく解き明かしていきます。
- スサノオが持つ「荒ぶる神」と「英雄神」というカッコいい二面性
- 神話におけるヤマタノオロチ退治や、姉アマテラスとの壮大な兄弟喧嘩
- スサノオ信仰の背景にある、歴史的な元ネタの諸説
- あなたの好きな漫画やゲームで、スサノオがどのように描かれているか
スサノオは何の神?神話で語られる基本の神格

海と嵐を司る荒ぶる神としての誕生

スサノオは、日本の神話において、非常にダイナミックな自然の力を象徴する神として登場します。
父である伊邪那岐命(イザナギノミコト)が、黄泉の国から帰還した際の禊(みそぎ)で鼻を洗ったときに生まれました。
このとき、左目から天照大御神(アマテラスオオミカミ)、右目から月読命(ツクヨミノミコト)も誕生。
スサノオは、この2人と共に「三貴子(さんきし)」と呼ばれる、最高位の神の一柱とされています。
しかし、父イザナギから海原の統治を命じられたスサノオは、亡き母イザナミに会いたいと激しく泣き叫び、まさかの任務放棄。
このときの号泣っぷりは、山が枯れ、川や海が干上がるほどのヤバい災厄を国土にもたらしたと『古事記』は伝えています。
このように、スサノオの最初の姿は、統治者としての役割よりも、感情のままに振る舞い、自然界に破壊的な影響を与える「荒魂(あらみたま)」、つまり荒ぶる神として描かれているのです。
これは、予測不能な暴風雨や海嵐といった、人々の暮らしを脅かす自然の脅威そのものを神格化したものと言えるでしょう。
姉アマテラスとの関係と高天原追放

スサノオのキャラクターを理解する上で、姉である天照大御神(アマテラス)との関係は絶対に外せません。
母に会いたいと泣き続けるスサノオにブチギレた父イザナギは、彼を追放。
追放される前に、スサノオは姉のアマテラスに挨拶しようと、神々の世界である高天原(たかまがはら)へ向かいます。
しかし、スサノオが訪れた際に山や川が鳴動したため、アマテラスは「弟が国を奪いに来た!」と勘違いし、武装して迎え撃つという、一触即発の事態に。
ここでスサノオは、潔白を証明するために「誓約(うけい)」という儀式を提案します。
結果的に、スサノオの潔白は証明されるのですが…。
勝利に驕ったスサノオは、ここからが高天原でのやりたい放題タイム。
田んぼの畦を壊し、神殿をウンコで汚し、ついには機織り小屋の屋根に穴を開けて皮を剥いだ馬を投げ込み、驚いた織女を死なせてしまうという大事件を起こします。
この一連の迷惑行為に心を痛めたアマテラスは、天岩戸(あまのいわと)に引きこもり、世界は光を失ってしまいました。
この事件が原因で、スサノオは神々の会議によって高天原から追放されることになります。
姉弟の対立と決裂の物語は、秩序を象’徴する太陽(アマテラス)と、混沌を象徴する嵐(スサノオ)の対比を鮮やかに描き出しているのです。
英雄神の象徴ヤマタノオロチ退治

高天原を追放されたスサノオですが、ここからが彼の真骨頂。
出雲国(現在の島根県)で、八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治し、英雄神としての名を上げます。
出雲に降り立ったスサノオは、嘆き悲しむ老夫婦と、その娘・奇稲田姫(クシナダヒメ)に出会いました。
彼らは、毎年娘を生贄に捧げている巨大な怪物ヤマタノオロチに、最後の娘であるクシナダヒメまで奪われそうになっていたのです。
事情を知ったスサノオは、クシナダヒメとの結婚を条件に、オロチ退治をクールに請け負います。
彼はクシナダヒメを櫛に変えて自分の髪に挿して守り、アルコール度数の高い「八塩折之酒(やしおりのさけ)」でオロチを泥酔させるという見事な作戦を立てました。
案の定、酒を飲んで酔いつぶれたオロチを、スサノオは十拳剣(とつかのつるぎ)でズタズタに斬り刻み、見事退治。
このとき、切り裂いた尾から出てきたのが、あの有名な「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」、後の「草薙剣(くさなぎのつるぎ)」です。
この一件により、スサノオは単なる破壊神ではなく、人々を苦しめる怪物を打ち破り、国土に平和をもたらす英雄としての神格を獲得します。
荒ぶる力を、民を守るための正義の力へ転化させた、最高にカッコいい瞬間と言えるでしょう。
災厄を祓う疫病退散の神への変化

スサノオの神格は、時代が下るにつれてさらに変化し、もっと身近な存在になっていきます。
特に重要なのが、平安時代に広まった祇園信仰との結びつきです。
当時、都で流行した疫病を鎮めるために祀られていた牛頭天王(ごずてんのう)という神様と、スサノオが「実は同じ神様だった」と解釈されるようになりました。
この習合(フュージョン)によって、元々は荒ぶる嵐の神だったスサノオに、「厄災を祓い、人々を病から守る」という疫病退散の神としての性格が強く加わったのです。
京都の八坂神社(祇園社)を総本山とする全国の祇園信仰のメインの神となり、日本三大祭の一つである祇園祭は、今も昔もスサノオの力で都の厄を清めるための壮大な神事として行われています。
これは、自然の脅威という抗いがたいパワーを、逆にその力で災いを打ち払う守護の力へと転換させようとした、昔の人の賢い発想の表れですね。
国を守る農耕と武勇の神としての一面

スサノオは、破壊と再生の両方の神格をあわせ持ち、農耕や武勇の神としても信仰されています。
神話の中には、スサノオが食物の女神・大気都比売神(オオゲツヒメノカミ)を斬り殺してしまうという、またしてもヤンチャなエピソードがあります。
しかし、女神の亡骸からは稲や麦、豆といった五穀の種が生まれ、これが日本の穀物栽培の起源になったとされているのです。
一見すると乱暴ですが、結果的に人々に豊かな実りをもたらす豊穣神としての一面を示唆しています。
一方で、ヤマタノオロチ退治で見せた知略とパワーは、武神としてのスサノオ像を確立しました。
尾から現れた草薙剣をアマテラスに献上したことで、彼の武威は皇室の権威を守る力へと昇華されます。
この剣は三種の神器の一つとして、現代に至るまで受け継がれており、スサノオの力が国家鎮護の象徴となっていることを示しています。
このようにスサノオは、破壊的な神でありながら、恵みや秩序を生み出す英雄でもある。
まさに日本列島の自然観そのものを体現した、非常に奥深い神様なのです。
スサノオは何の神?多様な信仰と現代での姿

スサノオの元ネタは出雲の王か?

スサノオという神がどう生まれたのか、その「元ネタ」には様々な説があります。
これがまた、神話と歴史のロマンあふれる話なんです。
有力な説の一つが、古代出雲国に実在した強力な王様がモデルだった、という説です。
古代出雲にはヤマト王権に匹敵するほどの勢力があったと考えられており、その王の記憶が「高天原を追放された荒ぶる神」スサノオの物語に投影されたのではないか、という見方ですね。
また、ヤマタノオロチの描写は、川で砂鉄を取る「たたら製鉄」の様子を反映している、という説も面白いです。
この場合、スサノオは洪水のような自然災害を治め、製鉄技術を支配した英雄的なリーダーがモデルとなります。
他にも、大陸から来た渡来人が元になった説や、インド由来の牛頭天王が日本でスサノオとして再解釈された説など、複数の説が絡み合って、今の複雑なスサノオ像が作られたと考えられています。
視点(モデル) | 主な根拠 | スサノオ像 | 歴史的背景 |
出雲祭祀王権 | 巨大神殿の遺構、大量の青銅器 | 出雲地方の強力な王 | ヤマト王権への政治的統合の物語 |
環境史・製鉄 | たたら製鉄の伝承、斐伊川の洪水 | 治水と技術を司る英雄 | 自然災害の克服と資源支配の象徴 |
外来王族 | 騎馬民族の痕跡、古代のDNA研究 | 海を渡ってきた武神 | 大陸からの渡来人と在地勢力の融合 |
習合・疫神 | 祇園信仰、蘇民将来説話 | 疫病を祓う厄除けの神 | 神仏習合による外来神の土着化 |
有名なスサノオ信仰の神社5選

スサノオは全国各地で祀られています。
ここでは、特に代表的でご利益も名高い5つの神社を紹介します。聖地巡礼の参考にどうぞ!
● 熊野大社(島根県松江市)
出雲国一宮という格式高い神社。火の発祥を司ることから、厄除けや縁結びのご利益で知られています。
● 須佐神社(島根県出雲市)
スサノオが自らの御魂を鎮めたとされる、まさにスサノオ信仰の本拠地。樹齢1300年の大杉は圧巻のパワースポットです。
● 八坂神社(京都府京都市)
全国の祇園社の総本社で「祇園さん」として有名。厄除け・疫病退散はもちろん、美容にもご利益があるとか!
● 武蔵一宮 氷川神社(埼玉県さいたま市)
関東に広がる氷川神社の総本社。スサノオ、妻のクシナダヒメ、子のオオナムチ(大国主)の家族で祀られており、縁結びや家庭円満のご利益で有名です。
● 津島神社(愛知県津島市)
東海地方で「お天王さま」として親しまれる神社の総本社。特に疫病・災厄除けの神として篤く信仰されています。
漫画で描かれる多様なスサノオ像

スサノオのドラマチックな生涯は、多くの漫画家の創作意欲を刺激してきました。
例えば、僕も大好きな『終末のワルキューレ』では、神々の代表として登場し、剣神としての側面がド派手なバトルで描かれ、最高にシビれます。
また、最も広く影響を与えた例の一つが『NARUTO―ナルト―』でしょう。
作中の究極防御技「須佐能乎(スサノオ)」は、巨大な武者の姿をしたエネルギー体で、多くの読者に「スサノオ=最強クラスの守護者」というイメージを植え付けました。
作品名 | 作者 | スサノオ像の特徴 | こんな人におすすめ! |
凄ノ王 | 永井豪 | 現代に蘇る終末の超能力神 | ダークで本格的な伝奇SF好き |
NARUTO | 岸本斉史 | 究極の防御を象徴する守護の武神 | バトル漫画が好きなら必修! |
終末のワルキューレ | アジチカ他 | 神話の逸話に基づく必殺技を放つ剣神 | 熱いタイマンバトル好き |
神話ガール | 黒崎冬子 | 現代で恋する堅物なイケメン神 | 神話入門にもなるラブコメ好き |
スサノオくん | ロビンやすお | 京都を案内する地域密着の神 | 観光や歴史好きのファミリー層 |
「『NARUTO』43巻でイタチが放つ“須佐能乎”の初お披露目シーン、覚えていますか?
神話モチーフ×兄弟対決のエモさがMAXなので、まだ読んでない人はぜひここでチェックを!
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人気ゲームに登場するスサノオ

ゲームの世界でもスサノオは大活躍!
そのキャラクター性の豊かさから、数多くのゲームでプレイヤーに強烈な印象を残しています。
僕の人生を変えた『ペルソナ』シリーズでは常連です。
『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』では、仲間キャラ花村陽介の最終ペルソナ「タケハヤスサノオ」として登場。疾風スキルで味方をサポートする姿は、まさに「風と再生」の守護者でした。
Switch版『P4G』なら、陽介の“Takehaya Susano‑o”を自分の手で召喚できます!
僕は社会人になってから寝る前の“八十稲羽巡回”が日課✨
30分プレイでも青春と神話のエッセンスをチャージできますよ。
ペルソナ4 ザ・ゴールデン|オンラインコード版


世界的MMORPG『ファイナルファンタジーXIV』では、「豪神スサノオ」としてプレイヤーの前に立ちはだかります。
巨大な剣を受け止めるバトルギミックは、神話を知っているとニヤリとさせられます。
他にも、アクションゲーム『大神』では、ちょっと頼りないけど最後は勇気を出す英雄の子孫として登場したり、海外の人気ゲーム『SMITE』では、嵐のようなスピードで戦場を駆け巡るアサシンとして実装されています。
これらのゲームは、スサノオが持つ「嵐」「剣」「英雄」といった多様な要素を、スキルやストーリーに巧みに反映させており、僕たちは神話を自らの手で操作するような感覚で楽しめるのです。
海外神話にもいる?スサノオとの共通点

スサノオの物語に見られるモチーフは、実は世界各地の神話にもそっくりな話があります。
文化は違えど、人間が考えることは似ているんですね。
例えば、北欧神話の雷神トール。
彼は強大な武器ミョルニルを振るって巨人と戦いますが、これは草薙剣でオロチを討つスサノオの姿と重なります。
両者ともに「嵐を操る豪快な戦士」というイメージは、ゲームや映画でもおなじみですよね。
また、インド神話で竜を倒す英雄神インドラの物語は、ヤマタノオロチ退治と構造がよく似ています。
これらの比較から分かるのは、「暴風雨という脅威を英雄的な力で制圧し、豊かさや平和をもたらす」という物語の型が、人類にとって普遍的なテーマであるということです。
スサノオは、この普遍的なテーマが日本という風土の中で結晶した、ユニークかつグローバルな魅力を持つ神格と言えるでしょう。
まとめ:スサノオは何の神か再確認
さて、スサノオという神の多面的な魅力を、様々な角度からリミックスしてきました。
最後に、重要なポイントを振り返りましょう。
● 最初は母恋しさに泣き叫び、世界に厄災をもたらす嵐の神だった。
● 姉アマテラスとの大喧嘩の末、神々の世界から追放される。
● 追放先の出雲で、怪物ヤマタノオロチを倒すスーパーヒーローへと変身。
● オロチの尾から、三種の神器の一つ「草薙剣」をゲットする。
● 後に、疫病から人々を守る厄除けの神としても信仰されるようになった。
● その元ネタは、古代出雲の王や製鉄技術者など、複数の説が融合したもの。
● 現代の漫画やゲームでは、英雄、守護者、ライバルなど多様なキャラとして大活躍している。
結論として、スサノオは、コントロール不能な破壊神でありながら、人々を守る英雄でもあるという、荒々しさと優しさを併せ持つ、日本を代表する最高にクールな神様なのです。